2009年3月11日
肌寒くなった夕暮れ時、それでもずいぶん暖かくなったもんだなあといつもの遊歩道を歩いていると、少し前を歩いていた年配の女性が、向かいからきた老紳士をとめて東の空を指さしました。
近所のお友達なんでしょう。老紳士は振り返って、
いやーみごとにのぼりましたね
と言いました。
満月です。
たしかにみごとでした。
月の大きさはふつうでしたね。
たまに大きく見えたり小さく見えたりするけれど、
だいたい腕を伸ばして覗く五円玉の穴くらいの大きさで、いつみてもその穴の大きさに収まるらしい。たまに大きさが違って見えるのは錯覚なのだそうだ。
まあ嘘かホントかは知らないけれど。
五円玉か五十円玉かも忘れたけれど。
まあそんな硬貨の穴で覗くなんて、ちょっと粋じゃないんじゃないとかいうかも知れないけれどね。
たとえば、おひるのぬくもりが去ったあとに、年配の女性が向かいからきた老紳士と肩を並べて、
みごとにのぼりましたねーなんて言い合いながら、2人同時に五円玉をポッケから取り出して月に掲げていたら、
それはなんだかいいですよ。

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